住宅・店舗・設計施工 有限会社空間工房

空間工房ダイアリー

  • 22/07/31
  • カテゴリー:気ままにコラム

10年後

 ネット上で、10年後に無くなる仕事の一覧というものがある。人に代わりにAIができることがそうなるらしい。50位ぐらいまであるが、販売員、バスやタクシー、電車の運転手が上位になっている。ネット通販が主流になり、店頭販売が少なくなる。自動運転でヒューマンエラーが無くなる、など。また、将来の人口減による労働力不足を補うためにAIを導入すると、オックスフォード大学と船井総研で2015年に発表された・・・らしい。
 
 建築設計、インテリアコーディネート業界ではどうだろう。
 
 パソコンやスマホで、間取りのプランやインテリアコーディネートができる無料アプリが増えた。性能が向上し、とてもカンタンに使えるものが多い。
 
 部屋ごとのパーツをデータから選択し、サクッと間取りを作り、テーブルや椅子など家具のデータも引っ張ってきて、3Dで見ながらレイアウトする。天井、壁、床の色も一覧から選んでクリック、タップすれば完成だ。・・・設計士、いらないんじゃない?と疑問が沸く。
 
 建築設計は、ソフトとハードのバランスと、コミュニケーションだ。
 
 部屋の広さと天井高さと家具の配置。家族が集う場所と家事同線。その場に適した照明配置とスイッチの位置。居心地が良いインテリアメインカラーとアソートカラー(アクセントっぽい色)の比率。ソフト面のバランスだ。
 
 柱や梁の太さと樹種。イビツにならないような構造材の配置と強度。基礎コンクリートの配置と強度。総予算と使う材料と機器のグレード。これらがハード面のバランスだ。
 
 それらが合致してはじめていい家になるのだ。
 
 カンタン間取りアプリは、理想の住まいを思い描き、夢を広げる良いツールだと思う。施主がアプリで作った間取りを基に、設計士がソフトとハードのバランスを考慮しながら設計し、施主と設計士の信頼関係が強固なほど、お互い納得できて、満足できる家になるのだ。
 
 いい仕事に就いたと思っている。10年後のことはわからないが、出来るなら、20年後もこの仕事を続けていたい。
 

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