- 22/04/30
- カテゴリー:気ままにコラム
外壁のヘタり具合と気持ちのヘコみ具合について |
事務所兼用住宅を建てて、気づくと17年経過している。あっという間だ。外壁は、窯業系(ようぎょうけい)サイディング、金属系サイディング、木材の3種類を、デザイン的に張り分けた。
シンプルな白色の窯業系と杉板の柔らかく優しい配色と、アクセントにモスグリーンの金属系を使い、派手にならないようにスッキリとした外観にして、大変満足していた。
しかし最近、ふと、我が家の外壁を見上げて、軽く、いや、かなりヘコんだ。
真っ白かった窯業系はところどころ塗装が剥がれ、つなぎ目のコーキングも亀裂が目立ち、杉板は風雨に晒されグレーっぽくなっている。どちらも甲乙つけがたいほどの傷み具合だ。うん。そう。17年経ってるもんね。
一般的に、窯業系、木質系両方とも10~15年で塗り替えの時期が来ると言われている。建てたときはまだまだ先の事と思っているが、先にも言った通り、あっという間なのだ。我が家クラスになると、もう塗装でキレイになるレベルではなく、残された道は張替えのみ。では、何を張ればよいのだろうか。
ところで、まだモスグリーンの外壁について話していない。金属系サイディングだ。亜鉛引き鋼板にアルミニウムが55%含まれている、ガルバニウム鋼板(ガルバ)というものだ。本郷んちのへたり具合を楽しく読んでいるひとには申し訳ないが、このガルバだけは他の外壁材と等しく風雨に晒されているのが不思議なくらいビクともしていない。損傷ゼロだ。
なので、張替え、というより、外壁リフォームは重ね張りが一般的だが、ガルバにするべきだ。
耐久性がダントツ、そして重量が軽い。窯業系と比べ1/4ほど。とにかく軽い。重ね張りで、家にさらに掛かる重量は軽い方が良い。仮に今、窯業系や木質系を張り、また15年後に再塗装では、手間とコストが掛かり過ぎる。
サイディングの材料と工賃だけでなく足場も組まなければならず、エアコンのダクトや換気扇の外部カバー(ウェザーカバー)の脱着など、見えないところでも費用が嵩むのだ。
ガルバにすれば、その家の立地での違いはあるが、20年以上はノーメンテだ。表面の塗装が劣化しても基盤が傷まない限り、ぼろぼろと剥離することは無い。せっかく外壁をリフォームするなら、後々費用を掛けたくないので、やはりガルバにするべきだろう。
「数年したら外壁直したい。」というお客様にもガルバをおススメしている。
ただ、昨今の社会情勢的に値段は不安定、というより、グングン上がっている。カタログの平米単価がアテにならない。だがこれはガルバに限らず、どんな内外装建材も同じだ。
単価の落ち着き具合と外壁のへたり具合、両方を見ながらタイミングを計っているつもりだが、きっと、計り損なう気がする。
どこかで見切って、思い切るのが一番だろう。